糖尿病と併発する病は様々ありますが、糖尿病において特徴的なのが、感染症です。
一見関係なさそうな二つですが、糖尿病は体のあらゆる部分において大切な、免疫力を低下させてしまいます。
免疫力の低下によって、様々な感染症を引き起こします。

糖尿病によっておこる感染症とは

感染症とは文字通り、何等かに感染することで発症するものです。
細菌やウイルスなどによって起きるものです。
もっとも代表的な風邪も、感染症の一つです。
また、炎症も細菌などによって引き起こされる感染症で、肺炎なども感染症です。

当然ですが、これらの感染症は糖尿病でなくとも発症します。

なぜ発症するのかというと、免疫力が低下しているためです。
体に何らかの病原菌が侵入すると、それに対する抗体が作られ、病原菌が殺されます。
そして同じ病原菌が侵入することを防ぎます。

しかし、この一連の働きが、高血糖状態になると低下し、侵入を防げなくなるのです。
また高血糖状態だと白血球の機能の低下も大きな原因になります。
高血糖状態では白血球の中でも、異物を食べる働きをする好中球の働きが落ちます。
結果として、病原菌が体内を駆け回り、炎症や風邪を引き起こすということです。

さらに、高血糖は血管障害のリスクも高めます。
毛細血管まで、酸素や栄養を十分にいきわたらせることが難しくなり、重度になると手足の末端が壊死することもあります。

どういう感染症に気を付けるべきなのか

糖尿病が原因の感染症で、非常に危険なのが、皮膚病の感染症です。
糖尿病患者のうち、およそ3割で何らかの皮膚病の罹患歴があるとされています。

つまりお肌のトラブルに頻繁に見舞われるとか、ひどいかゆみが定期的に起こるなどは、糖尿病が原因の可能性があるということです。

糖尿病が原因の皮膚病は、腕や足などに限らず、様々な部分で起きます。
ここから、糖尿病でかかりやすい皮膚病について、いくつかまとめていきます。

水虫

水虫にお悩みの方も多いと思いますが、あの水虫もカビに感染しておこる感染症の一種です。
一般的には足の指の一部にみられるものですが、糖尿病と併発する水虫は範囲が広がり、最悪足全体、体全身にまで及ぶ可能性があります。
お悩みの方なら、水虫が治りにくいことはお分かりかと思います。もし糖尿病であればなおさら治りづらくなりますので、非常につらい目に会うことになります。

カンジダ症

性病として知られるカンジダ症ですが、これは性器や口腔内だけではなく、皮膚にも起こる可能性があります。
水虫と同じように抗真菌剤で治療し、通常だと1週間から2週間ほどでおさまりますが糖尿病であれば数か月は悩まされ続けることになります。

糖尿病性潮紅、水疱

糖尿病による手足の赤み、水膨れのことです。
高血糖状態となると毛細血管がダメージを受けて、内出血するように赤みが生まれたり、やけどなどをしていないのに水膨れが起きます。

尿路感染症にも注意

皮膚病と同時に注意するべき感染症が、尿路感染症です。
主に女性に発症率が高いもので、女性の尿道は男性よりも短く、入り口付近にある菌が尿道から膀胱まで生きたまま到達するということがあるのです。
これは糖尿病にかかわらず発症する可能性がありますが、女性で糖尿病を患う方は尿路感染症のリスクが2倍から3倍まで跳ね上がります。

尿路感染症による炎症は、大きく分けて膀胱炎と尿道炎、腎盂腎炎の3つです。
まず、膀胱炎と腎盂腎炎は急性と慢性の2種類があります。
急性は排尿時の痛みや頻尿、残尿感を感じたり、血尿などが現れます。
慢性も同じ症状ですが、文字通り慢性的なものですので、比較的症状が軽く、気づきにくいことが多いです。
慢性の腎盂腎炎は活動期と非活動期があり、活動期には高熱や腰の痛み、膿の混じった尿といった症状が、非活動期には全身のだるさ、微熱、残尿感といった症状がみられます。
尿道炎は男性だと前立腺炎、女性だと尿道膀胱炎を併発する可能性のあるもので、淋菌などが原因でも発症します。

尿路感染症の一番の予防策は、尿意を必要以上に我慢しないということです。
もともと我慢する性格ではない、という方も多いかもしれませんが、実な糖尿病性の神経障害により、尿意を感じづらくなっているという可能性があります。
もし不安な場合は、トイレに行く時間を決めるというのも良い対策になります。

また、女性は尿路感染症を発症しやすいですので、ウォシュレットをこまめに使うのもおすすめです。
その場合には、ウォシュレットのノズルを頻繁に除菌して、清潔に保つことが大切です。

そして男性女性どちらにも大切なのが、陰部を清潔に保つということです。
陰部を清潔に保つことでも、尿路感染症の予防につながりますので、しっかりと意識するようにしましょう。

糖尿病の改善が、免疫力を上げる

感染症についてまとめていきましたが、すべて糖尿病を改善することで、免疫力が上がり、保護機能が十分に働くものば仮です。
健康な人であれば、たとえ感染をしてもすぐに治ることが多いものでも、糖尿病で白血球の働きが悪くなり、様々な病原菌に負けてしまう状態であれば、様々な感染症の原因になり、また重症化しやすくなります。
糖尿病の疑いがあれば、すぐにでも治療を始めましょう。